“Almost”と“Most”に意味の違いがあると知っていますか?

入試やTOEIC、日常英会話でも良く耳にする“almost”と“most”ですが、なんとなく「ほとんど」という意味で使われており、あまりそれぞれの違いに注目する機会がないかもしれません。

そんな“almost”と“most”の違いを、それぞれのイメージと共に学習しましょう。

Almost(副詞)→あぁ、あともうちょっと!
Most(形容詞)→75%―95%
※品詞も単語イメージも違う

Almost〈副詞〉→あぁ、あともうちょっと!

“almost”は「もう少しで」や「ほとんど」を意味する副詞単語のイメージは、まさに「あぁ、あともうちょっと!」です。

日常生活の中でも、「あぁ、あともうちょっと!」という場面に出くわす事がありますよね。

例文をみてみましょう。

1. I almost forgot my homework in my dorm room!
「私はもう少しで私の寮の部屋に宿題を忘れるところだった!」
2. Wow, there is almost nobody here.
「わぁ、ほとんど誰もいないね。」
#もう少しで完全に誰もいない、という意味ですね。
3. Sam, you are late! It is almost 4pm.
「サム、遅刻だよ!もうすぐで4時じゃない。」

Most〈形容詞〉→75%―95%

(え、mostは最上級を意味する単語じゃなかったの?)と思ったそこのあなた!

形容詞の働きをする“most”は「ほぼ」や「たいていの」という意味を表します。

“most”の単語のイメージは「75%―95%」です。

100人が座れる椅子がコンサートホールに並んでいたとしたら、100席全部は埋まっていないけれど、75~95席、ほとんど席は埋まっている、これが“most”のイメージです。

例文をみてみましょう。

1. Most of the students in my school know how to make Takoyaki.
「私の学校の生徒のたいていがたこ焼きの作り方を知っています。」
2. I have spent most of today fighting with my husband.
「私は今日、ほぼ丸一日旦那と喧嘩をして過ごしていました。」
3. Most people in Japan carry cash with them while most people in the States do not.
「日本のほとんどの人々が現金を携帯するのに対してアメリカのほとんどの人々は現金を携帯しない。」

【練習問題】空欄にalmost、mostのどちらかを入れてください。

1. I drink Coke( )every day.
2. My husband threw ( )of my things away.
3. ( )people do not notice how lucky they are.
4. The city was( ) destroyed by a tornado.
5. ( )no one knows that he quit his job.
6. Some people like to bike to work, but ( )preferred to drive.
7. I ( )failed the entrance exam because I had a stomachache.
8. We ( )forgot our mother’s birthday.
9. ( )of my friends are married.
10. ( )people love to swim in the summer.

【解説】

1. 「私はほとんど毎日コーラを飲みます。」
もうちょっとで毎日、という意味なので空欄には“almost”が入ります。

2. 「私の夫は私のほとんどの持ち物を捨てました。」
“most of~”で「~のほとんど」という意味になります。

3. 「ほとんどの人々がどれだけ彼らが幸運であるかに気が付きません。」
空欄のすぐ後ろに名詞が来る時は、形容詞の“most”が正解です。

4. 「その市はもう少しでトルネードによって破壊されるところでした。」
もう少しで市全体が破壊された、という意味なので、空欄には“almost”が入ります。

5. 「ほぼ誰も彼が仕事を辞めたことを知りません。」
“almost”の後にno, nothing, never, noneなど否定の意味を持つ言葉が続くと「ほとんど~ない」という意味を表します。
6. 「自転車での通勤を好む人もいますが、ほとんどが自動車で通勤する方を好みます。」
空欄の後ろには“people”(名詞)が隠れています。よって、“most”が正解です。

7. 「腹痛のため私はもすぐで入試に落ちるところでした。」
もうちょっとで入試に落ちるところだった、という意味なので、空欄には“almost”が入ります。

8. 「私たちはもう少しで母の誕生日を忘れるところでした。」
もうちょっとで忘れるところだった、という意味なので、空欄には“almost”が入ります。

9. 「私の友達のほとんどは既婚者です。」
“most of~”で「~のほとんど」という意味になりますね。

10. 「ほとんどの人々は夏に泳ぐことが大好きです。」
空欄のすぐ後ろに名詞が来る時は、形容詞の“most”が正解ですね。

「Almost」と「Most」の違いをまとめてみましょう。

① 品詞が違う(使われる場所が違う)
almostは副詞で、mostは形容詞ですね。

② 単語のイメージが違う
almost→あぁ、あともうちょっと!
most→75%―95%

このように、“almost”と“most”がいかに似通っていないかということをお伝えしてきましたが、もし!“almost”と“most”を同じ意味で使おうとするならば、“almost all”と“most”はほとんど同じ意味になります。

それぞれの単語のイメージを使って説明すると、“almost all”(あともうちょっとで100%)と“most”(95%)ということになりますね。

“almost all”が98%だとすると“most”は95%ぐらい。

ほとんど同じ意味ではありますが、“most”と比べると“almost all”の方が常により100%に近い表現になります。

Almost all the students fell in love with Bob.
Most of the students fell in love with Bob.
「生徒のほとんどがボブと恋に落ちました。」

このように、日本語に訳すと全く同じ訳文になってしまいますが、もし生徒が100人いた場合、“almost all the students”は感覚的に98人、“most of the students”は感覚的に95人を表します。

さて、あなたは“almost”と“most”の違いを理解することができたでしょうか。

辞書に載っている単語の意味と一緒にそのイメージを覚えることで、より自然な英語を使えるようになるかもしれません。