日本人をことごとく悩ませる冠詞、“a/an”と“the”。

英語を母国語として育った人は自然に使えるものかもしれませんが、私を含め英語を勉強して話している人間には、なかなか手強いものです。

今回は日常の英会話で役立つ、冠詞を付ける際の考え方をお伝えします。

なぜ冠詞を忘れてしまうのか

アメリカで日本語を学ぶ女の子にバスが一台描かれたカードを見せて、私が「これはバスです。」と言うと、「これは ア バスです。」と女の子が言い、バスが二台描かれたカードを見せると「これはバス ズ です。」と言った事がありました。

私には、その“a”や複数形の“s”があまり大切には思えないのですが、英語とは「数」をとても大切にする言語のようです。

それに比べて日本語はどうでしょうか。

「数」に対してあまり敏感ではない言語ですよね。

そのような私たち日本人が冠詞を忘れてしまうことは、仕方のないことかもしれません。

「ひとつ」を表す“a”

さて、冠詞をすぐに忘れてしまう私ですが、英語ネイティブの人にとっては冠詞が無いとムズムズしてしまうそうなので、まずは冠詞の“a”を使ってみましょう。

冠詞の“a”は「ひとつ」を表します。

I have a book.
「私は(一冊の)本を持っています。」

本は、一冊、二冊と数えられる名詞ですね。

日本語では「本を持っています」となりますが、「数」に厳しい英語では、aを付けることによって本を(一冊)持っていることを明らかにします。

I have an apple and a pineapple.
「私は(ひとつの)リンゴと(ひとつの)パイナップルを持っています。」

りんご“apple”の前に付く冠詞が“an”という形になっていますね。

母音、アイウエオの音の前に付く冠詞は“an”になるのです。

An hour アン アワー
1時間
An egg アン エッグ
卵1つ
an umbrella アン アンブレラ
傘一本

アルファベットではなく母音なのでアイウエオの音から始まる“umbrella”も冠詞は“an”です。

私もあなたも知っている“the”

では、“the”はどんな時に使われるのでしょうか。

私があなたと井戸端会議をしているとしましょう。

「あのスーパーの店長さん、福岡出身だって!知ってた?」と私が言います。

あなたの頭の中には、あのちょっぴり太ったニコニコ笑顔のスーパーの店長さんが浮かんでいますよね。

冠詞の“the”は、あなたも私も同じ画像を頭に浮かべる、そんな時に使える冠詞です。

Did you order the book that we will need in English classes this semester?
「今学期の英語の授業で必要になる(あの)本を注文しましたか。」

私もあなたも、英語の授業で必要になるあの本を頭の中で思い浮かべていますね。

私とあなた、二人ともが同じあの本を思い浮かべることができるので“the”が使われています。

I brought the apple and the pineapples to make the fruit cake.
「私はそのフルーツケーキを作るためにリンゴとパイナップルを持ってきました。」

一つの文章に“the”が3回も出てきますね。

私もあなたも頭に思い浮かぶあのリンゴ、あのパイナップル、あのフルーツケーキ。

注目すべきは“the pineapples”とパイナップルが複数形になっている点です。

私とあなたの双方が同じ(いくつかの)パイナップルを頭に思い浮かべているという事ですね。

The boys.
「あの男の子たち」

The teachers.
「あの先生方」

などとthe+複数形を使うことができます。

私が住んでいる国“The United States of America”も50の州が集まってできた国なので、「あの(50もの)州が集まった」という意味でtheが付いていますね。

また、この世に1つしかない月“the moon”や太陽“the sun”にはいつも“the”が付きます。

冠詞“a/an”が付かない?!気を付けたい単語

ここまで冠詞を学習してきましたが、英語を話す上で気を付けたい単語がいくつかあります。

レストランで水を注文したい時

Can I get a water? ←×
Can I get a glass of water? ←〇

海外でレストランに行くと、まず最初に飲み物の注文をすることが多いですよね。

「水をください。」と言いたい時、“a water”ではなく“a glass of water”と表現します。

水“water”は不加算名詞ですね。

スタバでバナナブレッドを注文したい時

Can I have a banana bread? ←×
Can I have a slice of banana bread? ←〇

アメリカのスターバックスで私が一番好きなメニューはズバリ、バナナブレッドです。

ブレッドという名前なので、菓子パンみたいな味がするのかと思いきや、想像の25倍は甘いバナナケーキです。

そんな“bread”も不加算名詞なので“a bread”ではなく“a slice of bread”と表現します。

~覚えておきたいポイント~

「水」や「米」などの量で測るもの、「情報」など絵に描けないもの、「パン」など切っても切っても変わらないもの=不加算名詞

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Hanna

Hanna

3歳で英語を習い始め、21歳で音楽を学ぶためにアメリカへ留学。そこで夫に出会い現在は在米で一児の母をしている。