これは私が英語初心者だったころに、あるバイリンガルの言葉を参考にしながら試行錯誤し、最終的には英会話の「理解」の能力を劇的に上げることに成功した方法の覚書きです。

この方法が万人に当てはまるとは思っていませんが、私のような理論派といいますか、理屈で考えるタイプの人には結構有効何じゃないかなあと思っています。

さてさて、早速行きましょう!!!!!

まずは(ご存知)返り読みのお話から

あなたは学校のテストで、「この英文を日本語に訳しなさい」という問題を見たことはありませんか?

私たち日本人はこの「英訳」という作業に慣れてしまっているので、英語を一度日本語に翻訳してから意味を考えようとする人が多いと思います。

それだと日本語と英語では語順が違うので、英語を日本語に直していると行ったり来たりしてしまいますよね。

「英語 → 日本語 →英語」 という脳の思考回路のことです。

それを返り読みと呼ぶのですが、これをしてしまうと会話のときにネイティブのスピードについていけずに途中から何を言われてるのかが分からない状況におちいります。

英語を一度日本語の語順で理解にしてからそれをもう一度英語にしてるわけですから会話のスピードについていけなくて当たり前です。

当然ネイティブはそんな回りくどいことしてませんし。

以前私は、英語の先生に「英語は英語として感じ取るようにしましょう」と言われたことがあったのですが、どうもそれがうまく行かなくてもうストレスでストレスで日本語を一切使わないというのは初心者にはハードルが高いです。

ですので、自分なりに「英語 → 日本語 →英語」の作業を、ネイティブの倍の速度で行えるように鍛えたほうが早くない???

と思って、毎日特訓をしたことがあります。

でもこれ今考えると、その速度を上げていくことによっても「結局は英語を英語で感じる」というところにたどり着きます。

ただし、「結局は英語を英語で感じる」というのは「英文をある程度の塊で意味を理解する」という感じです。

ここは私の感覚なので文字で伝えるのが非常に難しいのですが、順を追ってお話していきます。

英語脳をじっくりと育てよう

「英語脳」って聞いたことあります?

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これおそらく造語なので、英語耳とかそのへんの言葉とごっちゃになってる人が多いと思うのですが、ここで言う英語脳とは英語を英語で理解することができる脳のことで、日本語を理解する脳とは別ものと考えられています。

つまり日本語を話す脳の場所と、英語を話す脳の場所は違うということです。

まだ、完全に解明されたわけではないようですが、バイリンガルの脳を研究している先生は、言語によって使っている脳の場所が違うことを前提に研究を進めている方が多いそうです。

※その研究結果を裏付ける症例は数多く発見されており、「英語脳は存在する派」の脳科学者さんの方が多いとのことです。

と言うわけで、日本語を理解する思考回路とは別に「英語思考回路(英語脳)」を作る練習をして行きましょうと言うのが今回のミッションです。

この方法はいろいろな「脳科学の書籍を読んだり」、実際に「似たような方法で英語脳ができた」というバイリンガルの話をもとに私自身が実践して試してみた方法なので、もしかしたら別に珍しい方法ではないのかもしれませんが、私はこの方法で英語の世界が変わりました。

ここまで整理すると

  • 帰り読みを直さないと会話についていけない
  • 日本語を理解している場所とは別の場所で英語を理解する(英語脳は存在する事前提)

英語を理解する回路を作るための条件や準備

早速実践に入りたいところではあるのですが、英語を理解する回路を作る大前提として日本語で考えないということを覚えておいてください。


私は、理論派なので「英文法」、「英単語の意味を書き留めるためのノートを作る」など日本語重視の英語学習法は今も続けていますが、これはあくまでも日本語を理解する脳(日本語脳)を使って勉強しているんだと意識した上で学習しています。

ここをごっちゃにしてしまうと意味が無いので、しっかり整理しておくと、日本語を使った英語学習は「日本語脳」、英語でしか考えない英会話学習は「英語脳」と使い分けて学習する感覚です。

日本語脳、英語脳のように、脳が言語を別々の場所で認識しているかどうかは、脳科学の先生達を信じるしかありませんが私はうまく言っていますので、私のような例もあると思っていただければと思います。

ということで、英語脳を作るには

  • 日本語に訳さない、日本語を使わない、とにかく日本語に触れない
  • 分からない英単語の意味は知りたくて我慢できなくなるまで調べない
  • どうしても調べたくなったところで英英辞典で調べる

ということで進めてください。

少しでも日本語を使ってしまうと、英語脳が働かないで、日本語脳が働いてしまうということに注意してください。

※日本語を交ぜて英語を学習するときには日本語脳、英語のみで英会話を学習するときには英語脳と意識して使い分ける感覚でいいと思います

リーディングのレベルを落とすと英語の世界が変わる

実は返り読みを克服するのに一番効果的な方法は英語のリーディングです。

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しかも、自分が一瞬で意味の分かるレベルまで落としたリーディングです。

私は、ペーパーバックや英語版のマンガをたくさん読むことを強くオススメしているのですが、あなたが英語初心者なら相当レベルを落とした洋書でトレーニングしなければ、返り読みを修正することはできません。

どのぐらいレベルを落とすのかというとあなたが、いちいち英語を日本語に直さなくても分かるレベルの英語です。

初心者の場合おそらく絵本であってもちょっと英文が長くなるとわけが分からなくなってしまうと思います。

その時点でレベルを落としてください。

たとえば、あなたは「This is a pen.」を日本語に訳しますか?

「これはペンです」なんてネイティブは言わないと思いますが、日本人にとっては最も有名な例文の1つですよね(笑

おそらく、一瞬で「これはペンです」と感じたはずです。

そう、この感じたと言うところが非常に大切です。

もう意味を意識して理解しているレベルはまだ理解できていないと思ってください。

日本語で考えてみれば分かると思うのですが、言葉を理解するなんて一瞬の出来事です。

時間を測ったことはありませんが、おそらく0.2秒とかそのレベルでしょう。

このレベルは意味が分かるではなくもう感じると言うレベルです。

私の経験からするとリーディングはこのレベルから始めないと全く意味がないと考えています。

私の場合は絵本のしかも字数の少ないレベルが、これにあたりました。

子供用の英語版絵本で英語思考回路を作る

英語初心者の方は、私同様に子供用の絵本からの出発になります。

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毎日、自分が英語を英語として感じることができるレベルの洋書を読むことで、英語を理解する瞬発力がどんどん上がって行きます。

と同時に語彙のレパートリーも増えていくので、読書は理にかなった英語学習法でもあります。

ただし、ずっと同じレベルの洋書を読んでいてもレベルが上がりませんので、ほんの少しずつレベルを上げていってください。

そのレベルの本を何回も何回も一瞬で理解できるようになるまで読んだら、同じレベルの本をどんどん読んでいきます。

そのレベルの本がどれも一瞬で理解できるようになれば、すでにあなたの英語力はあがっていますので、本のレベルを上げましょう。

その時に思ったことは、子供のように、何回も何回も同じものを読む見るというのを見習ったほうがいいなあということでした。

子育てを経験した方なら分かると思うのですが、子どもってトトロやアンパンマンを1日に何回でも見ることが出来るんですよ。

もう親の方は飽きてしまってうんざりです(笑

その幼児の感覚を見習って、しつこく、何回も何回も読んでいると、本当に英文が固まりで理解できるようになっていきますので試してみてください。

ペーパーバックは大きな本屋さんでなければ購入できないかもしれませんが、最近はアマゾンでほとんどの洋書が購入できますので便利ですね

すぐ届くし送料無料なんてアマゾン凄すぎです!!

ちなみに私は立ち読みしてから買いたいので新宿の紀伊国屋で購入しています。

洋書コーナーに行くと平気で2、3時間います。

ちなみに洋書も購入しているとかなりお金が掛かってしまいますので、あなたの近くに洋書を借りることができる図書館があれば最高です!!

これを続けていくと3ヶ月~半年後には、あなたの感じている英語の世界が変わると思います。

洋書のジャンルは何でもいいのですが、自分が夢中で読むことができるジャンルの本が一番望ましいと思います。

面白くないと続きませんので・・・・

私は選ぶのが面倒なので、簡単そうなペーパーバックを適当に選んで読みまくったのですが、内容が面白いとかつまらないとかよりも、自分の英語理解能力が日々上がって行くのが面白くて子どもみたいに繰り返し読んでいました。

ここで1つポイントが有ります。

それは、最初の何回かは分からない英語があっても辞書で調べないということです。

前後の文章と挿絵から想像して感じてください。

「子供用の絵本なら問題なく想像できるでしょ!」と思っているあなた、私もそう思っていましたが、最初のうちはどうしても意味がわからない英単語や句動詞が必ず出てきます。

でも、まだ辞書で調べないでください。

1回、2回、3回・・・・と複数回読んでいくと、「その言葉がどうしても気になって仕方がない」と言う状態になってきます。

ここがブレイクポイントです。

※私は勝手にブレイクポイントと呼んでいます。

ここまで興味が出てから初めてその言葉を英英辞典でしらべてください。

ちなみに私達が中学校の時に使っていた辞書は英和辞典です!!

ここで使うのは英英辞典!

※おすすめはESL向けのロングマン

英語しか書いてない辞書で、英語の意味を調べるんです。

そしてその意味を感じてください。

ここまで我慢してから辞書で調べると「知りたい」と言う好奇心がでて、より印象に残りやすくなるんですね!!!

その後また何回かその絵本を読みます。

子どもが何回も何回も繰り返し読むように絵本を読んでください。

そしてもう暗記できてしまって脳裏に焼きついたら、英和辞典で日本語の意味を調べてもOKです。

脳裏に焼き付いている状態であれば英語脳はできていると思うので、ここで日本語脳でも記憶しておきます。

ここまでもったいぶってから意味を知ると簡単には忘れられませんので、英単語を記憶することにもつながります。

まとめ

英語脳を作って、帰り読みをなくすには「リーディング」。

この学習方法のキーポイントはリーディングのレベルを「見た瞬間に理解できるレベル」まで落とすこと。

絵本は結構高価なので、図書館で英語の絵本が借りることができれば最高。

CDつきの絵本であればさらにおすすめ。

ただし、私の感覚だと「見る、読む」ことが大切なので、CDが付いていても聞くだけではなくちゃんと本を読みながら聞いてください。

私は「見る」ことでレベルが上がると感じていますので、リーディングなんです。

  • 本を読むときに日本語は使わない、日本語で考えない、日本語も流さない。
  • 自分が一瞬で理解できるレベルまで落とす。
  • 自分の知らない英単語があっても我慢の限界まで調べない、その英単語の意味を感じ取れるまでその本を繰り返し読む。
  • 我慢できなくなった時点で英英辞典で調べる。
  • 徐々に文字数やページ数の多い絵本にレベルを上げていく。

これを行うことにより、リーディングが上達するだけでなく、頭の中で日本語に変換しなくても理解できるようになっていきます。

しかも、本を読んでいるわけですから語彙力も上がって一石二鳥。

興味があったら試してみてください。