初心者は英語ペラペラを目指すと挫折します

私は数年間独学で英会話の勉強をしてみたのですが、まったく英語ができるようになりませんでした!

本屋さんで英語上達本を購入しまくり、英語教材を買いあさり、とにかく様々な方法で英語を勉強したのですが、新宿駅で話しかけてきたネイティブがなにを言ってるのかサッパリ分からなくてもうダメかなーと思っていました。

BSの英語ニュースをみても全く聞き取れないし・・・

どこにでもよくいる典型的な英会話難民です。

そこで私も一度挫折をしたのですが、その1年後ぐらいにあることがきっかけで連絡を取った英会話講師に直接お会いすることになりました。

その方は、英会話教室で英語を教えているような方ではなく、オールアバウトと言うサイトに出ていた英会話講師だったのですが、メールで連絡を取ってみたところ思っていたよりも簡単に返信がきてビックリしたことを覚えています。

その方に下記のような質問してみたのですが、かなりビックリするような返事が返ってきました。

今まで英語教材や英語の参考書をかなりこなしてきたが全然英語ができない。
毎日必死で勉強したかと言われればそうではないが購入した英語教材はそれなりにこなした。
なのに未だ英会話は初心者と言っても良いレベル。
このレベルの私が日常英会話に困らない程度の英語力をつけるにはどういう勉強またはレッスンをするのがベストか?
また、いい英語教材があったら教えて欲しい。

するとこんな返答が・・・

    英語の勉強を始めたばかりの初心者に多い間違いが1つあるのですが、いきなり英語ペラペラを目指すのは間違いです。

えっ???


当時はこの言葉を聞いてすぐは意味が理解できなかったのですが、その時に言われた理由が下記になります。

  • 英語初心者がいきなり英語ペラペラを目指してもペラペラにはなれないので、まずは英語中級レベルになるための学習だけに絞るのがベスト。
  • 英語は中級レベルにさえなってしまえば、その後は一気に話せるようになることを知らない人が多い。
  • 中級レベルになるまでのプロセスが一番大変なので、その前に諦らめてしまう人が多い。

ですが、中級と言っても感覚によって変わって来ると思うので基準みたいなものが欲しいですよね。

それを質問するとこんな感じの返事が返ってきました。

英語中級者ってどのぐらい英語ができる人ですか??
不自由なくネイティブと英語でコミュニケーションが取れる程度

つまり日常の英会話で困らないレベルということでした。

私は現状では日常会話に困らないレベルなのですが、全然ペラペラではないので、今思い起こせばこの言葉は間違ってなかったと思います。

最初から文法、言い回し、発音、アクセントなど全て完璧を求めるなということです。

多少間違った英語でも全然コミュニケーションは取れますので。

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英語が上達する秘訣

  • ある程度英語が話せるようになるまでの期間は結果が出なくても自分を信じてやり続ければ必ず上達すると言うことをしっかりと認識する。
  • 中級レベルに到達するまでは正しい英会話学習の知識を元にそのレベルに合った学習法をする。

英語の勉強をはじめたばかりのときは、覚えた語彙もすぐ忘れますし、リスニングもそんなに簡単には出来るようになりなりません。

もう課題が多すぎて英語力が上がったと言う実感があまり得られないのでモチベーションを保つのが非常に難しいです。

ロールプレイングゲームのようにレベルが上って行くのが分かれば楽しいのかもしれませんが、当然ながらそんな実感はなかなか得られません。

ですが、英語はやればやっただけ必ずなんらかの力がつきます。

何か行動を起こした分必ず自分の財産になっているわけですね。

私の経験では、下記の繰り返しでもちゃんと英語に関する知識は残っていますし、リスニングもゼロにはならないと思っています。

 ⇒ 英会話の勉強スタート
 ⇒ 1か月英会話の勉強
 ⇒ モチベーションが下がって3か月何もしない
 ⇒ 何かのきっかけでまたやる気が出て3ヶ月英会話の勉強
 ⇒ また三日坊主で終わる

やはり物事には段階というものがあります。

段階を踏んで、少しずつ順序良くマスターしていくことが大切だということを再認識しました。

分かってはいたはずなんですがね・・・。

何を置いてもまずは会話のパターンを覚えること

英会話を勉強し始めた初期の段階では、ネイティブが使う頻出の英語フレーズだけを効率よく覚えてしまうのが一番のスタートダッシュになります。

なぜなら、覚えた英会話だけでも「英語を理解できた」「英語を話せた」という自信になり、今後の英会話学習の基礎にもなるからです。

人はこの記憶するという作業から目を背けたがる人が非常に多いのですが、これを一番最初にやらないとどうにもなりません。

聞き流すだけで・・・・という教材みたいにCDを聴くだけで何万語も丸暗記しろと言っている訳ではありません。

大人は聴くだけで丸暗記などできっこないと思っているので、そんな非効率な英語教材は買わなくていいですが、ある程度自由に英語を話せるようになるまでは、決まりきったネイティブの会話をある程度覚えて、さらにそれらの英語フレーズのパターン(ルール)を覚えてしまいましょうと言うことです。

「暗記しなくていいって言ったじゃん」と思うでしょうけど、何十万語も終わりのないボキャブラリーを永遠に丸暗記するなんて効率が悪いと言いたいだけです。

ネイティブが普段話すときに使う言い回しはそんなに多くないので、ネイティブが普段使う頻出の言い出しフレーズぐらい暗記できるはずです。

これすらやる気が無い方はここで諦めたほうがいいと思います。

ちなみに、自分の目的に合った語彙をどんどん覚えてボキャブラリーをできる限り増やしていければそれが一番ですが、英語の特性と言うかルールなどを全く覚えずに丸暗記していくのは得策ではありません。

最初のうちはどうしてもある程度の暗記は必要ですが、英語初心者はとりあえず英語中級者になるために必要なフレーズだけを覚えるのがおすすめです。

英語でコミュニケーションをとるだけなら、そんなにたくさん英単語を覚える必要はありませんし、前述したように言い出しのパターンさえ覚えてしまえばあとは英単語をそこに当てはめるだけで応用が効くようになっていきます。


まずは、本屋さんで一冊自分が最も話したいと思っているジャンルのフレーズ本を購入して、パターンを徹底的に覚えてください。

言い出しパターンとか鉄板フレーズとかそんな本はたくさん売ってますので、お近くの本屋さんへゴーです。

そのときに立ち読みしながら確認して欲しいことがあります。

英語フレーズは英語ネイティブが作ったものであること

英語フレーズのニュアンスの説明がきちんと書いてあること

会話形式になっていること

できればCDが付いているものだと最高ですね。

日本人が最も苦労するのは発音とリスニング


英語のフレーズがある程度自分の口から出るようになっても、会話となると発音が通じて、相手の言っていることを理解できなければ、文字通りお話になりません。

この発音強制とリスニングこそが日本人が越えなければいけない最大の壁の1つです。

この2つは私も本当に苦労しました。

幼児や、耳がいい人は簡単に乗り越えられる壁かもしれませんが、大人になってしまった日本人は繰り返し反復練習をする必要がありますので、一番飽きやすく苦行であることは間違いありません。

最初のうちは口も回りませんし、全然聞き取れるようになりませんので本当に面白く無いです。

また、初心者の発音ではネイティブには理解してもらえないでしょう。

これは脳科学で言うところの臨界期説や英語指導の世界で言われている9歳の壁と言うのが当てはまります。

臨界期説

簡単に説明すると9歳(諸説あります)以上になってしまうと母国語以外の言語を言語と認識しなくなっていき、日本語にない音は発音しにくく、聞き取りにくくなって行ってしまうと言う説です。

幼児期から英語を勉強すると綺麗な発音で話せるようになったり、すぐに英語を覚えてしまったりと子供のほうが大人よりも有利だとか良く聞きませんか?

まさにそれなんですが、発音とリスニングに関しては大人は本当に苦労します。

まあ、でも苦労すると言うだけの話で、実際に今私は英語が聞き取れていますのでレッスンをしても英語が聞き取れるようにならないなんてことはありませんので安心してください。

耳が良い人は有利なので音楽をやっていた人や、物まねが得意な人は得してるかもしれませんね。

では実際にどうすればいいのかというと、基本は英語を聴きまくり、聞こえたまま発音を真似するというレッスンを繰り返し行うしかありません。

大人が大嫌いな反復練習です。

子供がお気に入りのDVDを一日に何度も見るようにとにかく、しつこく何度も何度も繰り返し反復練習を行うしかありません

もう、大枠では発音強制やリスニングレッスンはこれしか無いんですよ。

魔法のようなレッスンも、画期的な手法も存在しません。

基本路線は英語を聴きまくり、発音しまくること。

つまり音読をしまくるということになります。

ただし、リスニングに関しては様々な要因が重なって出来る様になるものなので、その他にもやることがあります。

英語を聞き取るため補助的な役割をするものですね。

そのへんのことは別の記事で詳しく書いてみようと思いますが、一番の補助はその英語の発音、意味を脳が記憶していると言うことです。

初めて聞いた英語よりも、知ってる言葉の方が聞き取りやすいことは何と無くイメージできるかと思います。

発音強制とリスニングは語彙を覚えるのと同じぐらい重要なので、英語フレーズを覚えるのと同時にレッスンします。

会話なのにリーディングレッスンが必要な理由


私たち日本人は学校の授業で、「この英文を日本語に訳しなさい」という学習をしていたので、英語を日本語に置き換えて理解する癖が付いてしまっています。

これ、できれば直したいんですよね。

英語を聞く ⇒ 頭のなかで一度日本語に訳す ⇒ 英語に変換する

といういわゆる返り読みというやつなのですが、これは文頭から英語の語順でなるべく長い英語の塊を一瞬で理解するようなレッスンを続けていると、英文をある程度一塊で理解できるようになってくるので、モチベーションが上がって英語の勉強が楽しくなります。

最初のうちは英語で英語を理解するという方法よりも日本語で考えながら英語を理解していくと言いと思います。

※最初からできればそれに越したことはないのですが、日本語を一切使わすに英語を英語で理解するというのは、初心者にはかなりハードルが高いです。

これを克服する方法はスラッシュリーディングです。

私は、会話なんだからリーディングは必要なくない?と思っていたのですが、それがそうでもなかったです。

英語を理解するための瞬発力を上げるにはリーディングの練習が一番です。

もう少し詳しく話すと自分が一瞬で理解できる英文の長さをどんどん長くしていくのがベストです。

自分が一瞬で理解出来るレベルの英語から始めて、少しずつ長い英文を一瞬で理解できるように毎日単語数を伸ばしていくといつの間にか、結構な長さの英語が一瞬で理解できるようになります。

関連ページ

3ヶ月必死で勉強すれば英語中級レベルになれる

私はこの英語講師に教えてもらった方法を信じで毎日英語の勉強をした結果、半年ほどで英語でコミュニケーションを取れるようになりました。

前述したような英語学習方法は、よく大げさな表現で使われているような「目からうろこ」のような、特に珍しい英語勉強法ではなかったのですが、私の今までの英語学習人生は何だったのかと思うほど英語が上達しました。

自分がいかに楽して英語を話せるようになろうとしていたかがよ~く分かりましたね。

その時点で私が英語中級者だったと仮定したとすると、期間は半年ほどかかっていたのですが、その英語講師に言わせると3ヶ月程度でそのレベルに達する人が多いそうです。

早い人で1ヶ月とかの人もいるそうなのですが、その場合は生活環境を変えるほどの努力が必要だそうです。

英語を学習するにはコツがいるわけですよ。

私は洋書や英語版のマンガを読むことを強くオススメしているのですが、これにもコツが存在します。

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おそらくですが、何も考えずに洋書を読み始めてもあまり上達を感じることができないでしょう。

ディクテーション一つとってもコツが存在します。

中学や高校の授業のように、先生が読んだあとに声を出して英文を読んでもそれなりの効果があるとは思いますが、もっと効果的な方法も存在します。

な~んだこんなことかと思うことばかりですが、これらの細かい部分に気を使えるかどうかが、英語中級者になれるかどうかの分かれ道と言い切ってしまってもいいと考えています。

動機は強ければ強いほどいい

あなたは何のために英語の勉強をしたいですか?

  • 会社の社員旅行でヒーローになりたい。
  • 海外旅行で英語が話せればもっと楽しい(だろう)。
  • 洋画を字幕なしで楽しみたい。
  • イケメンの外国人彼氏が欲しい。

などなど、人それぞれだと思います。

英語を勉強したいというからには、だれでも上記のような目標というか動機みたいなものが存在すると思うのですが、それらは強ければ強いほど英語の上達が早くなります。

つまり「~したい」、「なりたい」よりも「~しなければならない」ほうが上達は早いわけです。

  • ニューヨーク支店に転勤になり、仕事で英語を話さなければ首になってしまう。
  • 会社の公用語が英語になり、日本に住んでいるのに仕事で英語しか話せない環境になってしまった。
  • 英語ネイティブのの男性に一目ぼれしてしまったが英語が話せない。

これらのような、必要に迫られているような動機が無い人は、たとえ3ヶ月だけでもモチベーションが続かなくなってしまう可能性があるので、英語の学習をする際には、英語が話せる自分がどうなっているのかを常に思い浮かべながら英語の学習をするようにしてください。

これだけでも、だいぶ違います。

3か月で英語がペラペラになったら10億円もらえるとしたらもう寝る間を惜しんで必死でやるでしょ。

ちょっとまった!!!その英語学習方法 今のあなたに必要ですか???

初心者が英語ができるようになる為にやることなど決まっています。

インプット

  • 頻出会話に絞って覚える(暗記)
  • 話すためのルールを覚える(文法)
  • 発音、発音記号を覚える(発音)

アウトプット

  • 音読をしまくる(リスニング,スピーキング,発音)
  • 英作文をしまくる(瞬発力)
  • リーディングをしまくる(瞬発力)

まあまあありますが・・・

やるべきことは、ホントシンプルなんです。

その中の覚える(記憶する)と言う作業がとても面倒であるということと、リスニング&スピーキングが筋トレのような反復練習が必要なので、少しでも楽をして短期間で英語ができるようにならないかな~とか思ってしまうのが人間なのですが、そのニーズに答えるためのものが英語教材です。

英語教材の切り口は様々で、しかも数が多くてもう何を選んだらいいか分からないレベルです。

しかも、同じような教材がやたら多い。

購入してみたらほぼ同じだった英語教材なんて多々あります。

独学で英語を勉強するなら英語教材や参考書は必ず必要になってきますので、その際にはあなたに今必要な物を購入して、それらを徹底的に実践するようにしてください。

1つの英語教材もクリアしていないのに次から次へと購入しても本棚の飾り物になるのが関の山です。

あなたが英語初心者なら最初は初心者用の英語教材を1つ購入するだけで十分です。

補助的に、英文法の参考書とかは買い足す必要がありますが、もうその1つを徹底的にやり尽くしてください。

インターネットで検索すれば、あらゆる情報が無料で手に入るので、あれもこれも取り入れたくなってしまい、どれも中途半端で終わってしまう方がほとんどなので念のため。

また英語教材一つとってみても、自分のレベルに合っていない英語教材を受講し続けた結果挫折という人も多いと思います。

英語中級者にさえなってしまえば、どの英語教材(詐欺のような学習法除く)も有効的に使えると思いますが、英語初心者にはまずすべきことがあります。

順番を間違えないでください。

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リスボン
イングリッシュプラス編集部リスボン。留学経験なし。英会話教室に通った経験なし。英語を学び十数年。英語ネイティブの先生に英文法やニュアンスの質問ばかりして嫌がられています。