発音矯正をする場合ネイティブの口の形を動画で見ながら同じ形になるように気をつけ、ネイティブの音声をリピーティングしてなるべく近い音になるまで繰り返す感じかと思います。

これはネイティブの先生が目の前にいても、DVDなどでできた教材を使っても結局やることは同じなのですが、決定的な違いは細かな指示がもらえ無いことです。

発音矯正の本や教材にも気をつけたいことが書かれていますが、書いてある情報がバラバラで全てを網羅している教材が無いような気がするのでまとめてみました。

英語と日本語では呼吸法が全然違う

発音矯正なのに呼吸?と思う方が多いと思うのですが、日本語と英語の大きな違いでまず抑えておきたいのが呼吸法です。

私達が普段日本語を話すときには息継ぎをあまり意識しないので、話している途中で何度でも好きな箇所で息継ぎをしますが、ネイティブが英語を話すときには最初に大きく息を吸い込み一気に吐き出しながら空気を全て出し切るような話し方をします。

英語教材などのCDでは息遣いが分からない事が多いのですが、ネイティブが目の前にいると話す前の大きな呼吸音がハッキリと分かります。

ですので、英語ネイティブは話すスピードやリズムのコントロールを空気の出し方を調節しながら行います。

英語は腹式呼吸で話しなさいと言われる理由はこれです。

実際に息継ぎをネイティブと同じ箇所で英語を話してみると最初のうちは苦しくて息が持ちません。

これは私達日本人の呼吸が浅すぎるのと、空気の出し方のコントロールに慣れていないという理由からです。

と偉そうなことを書いておきながら、現状では私もあまり上手く出来てはいないのですが、1センテンス(1文)を一呼吸で一気に英文を話してみると非常になめらかで、よりネイティブに近い話し方になるので上達を感じることができます。

ちなみに、ネイティブは1センテンス(1文)以上を1回の呼吸で話します。

ひと呼吸でもっと長く話す人もたくさんいますので、物理的に言葉が早くなっていくのも納得がいきます。

遅く話していたのでは呼吸が持たないわけですね。

以前私の知り合いに聞いた分かりやすい事例があるのですが、その方は奥様がアメリカ人なので、訳あって英文の録音をお願いしたんだそうです。

その際、ゆっくりとナチュラルの2種類のスピードでの録音をお願いしたそうなのですが、ゆっくりの録音は息が苦しくなってしまうのでとても嫌がったそうです。

聞いた話で恐縮なのですが、ネイティブが一気に息を吐き出しながら英語を話している良い事例だと思います。

抑揚(イントネーション)強調(ストレス)音節(リズム)を意識する

ネイティブに通じる英語を話すという意味で最も大切なのが、抑揚(イントネーション)、強調(ストレス)、音節(リズム)です。

この3つを上手く組み合わせて英語を話すことができるようになれば、多少発音が悪くてもなんとなくの感覚で伝わってしまうほど大切です。

ネタなのか本当の話なのか分かりませんが、「What time is it now?」 を「掘った芋いじるな」と聞き間違えたと言う話がありますが、これも、抑揚、強調などを意識して英語っぽく言えば空耳アワーの感覚でそんな感じに聞こえると言いたいのだと思います。

※ジョン万次郎さんの話が本当かどうかは分かりません。誰かが考えたネタのような気がしますが。

抑揚(イントネーション)

抑揚(イントネーション)は、文の中で音が高くなったり低くなったりする箇所があることを言うのですが、英語をよく聞いてみると非常に高低のあるリズミカルな感じに聞こえるはずです。

対して日本語は強調もなく音の高低も殆ど無い平坦な言語なので、私達が英語を話す際には平坦でリズムのない英語になってしまいネイティブにとっては非常に聞き取りにくい英語になっています。

強調(ストレス)

英語は重要な部分を強調して強く、重要ではない単語を弱く発音する言語です。

ネイティブが英語を話す時には、“ a ”、“ the ”などの冠詞や“ at ”、“ in ”、“ on ”などの前置詞など英文の中で、重要でない部分は弱く発音しています。

なので、“ a ” 、 “ an ” 、 “ the ” を区別して使いこなせなくても、弱く発音してごまかすことも視野に入れながら、重要な語句を強調して話すことを心がけます。

と言っても私達は普段そんな話し方をしていないので、このことを意識していても結構忘れがちになってしまいます。

慣れるまで常に気にしてみてください。

音節(リズム)

私が発音矯正をする際に意識するようになって最も効果を感じたのがこの音節です。

音節は音の区切り(拍)のことを言うのですが、事例としてとても有名なマクドナルドで考えてみます。

日本語でマクドナルトはマ・ク・ド・ナ・ル・ドと6拍なのですが、英語はマク・ダー・ナと3拍になるので、発音どうこうの前に拍数を間違えると全く別の音になってしまいます。

全く別の音になってしまうので、この拍数を正しく覚えておかないといくら綺麗な発音を手に入れてもネイティブには通じません。

book 1音節 日本語 ブック 2音節
important 3音節 日本語 インポータント 6音節
strawberry 3音節 日本語 ストロベリー 5音節

これが節、文になって単語が増えていくと日本語との音節の拍数の差がどんどん大きくなり、リスニングの際には英語が早口に聞こえてしまう原因にもなっています。

単語の語尾を止めない

発音矯正を始めてから、ネイティブと自分の発音をを比べてみると単語の語尾の音の違いに気が付きます。

これは日本語と英語の単音が持つ長さの違いからくるもので、日本人が英単語を発音する場合語尾がハッキリクッキリと短く途切れた発音になりがちです。

これが一般的に言われているカタカナ英語です。

ですがネイティブの音をよ~く聞いてみると、語尾は自然に長く伸びていることが分かると思います。

※伸ばしているように聞こえない音もあります。

発音矯正教材などで単語やその中の単音を聞いてみると、“ ii ”や“ shhh ”のように語尾を長く発音しているのが分かるはずです。

このような発音は前述した呼吸法との関連が深いので、息遣いを意識してください。

単語の語尾と次にくる単語の音をつなげる

日本語は単語と単語の間をハッキリと短い音で区切る傾向にありますが、英語は単語と単語の間を開けずに話すので音がつながる傾向にあります。

単語の語尾を少し長めに発音するので、次にくる単語の最初の音とつながるイメージです。

この現象はリンキングやリエゾンなどと言う呼ばれ方をしています。

これも呼吸法の違いからくるものなので、英語の呼吸法はしっかりとマスターしたいですね。

唇の形、舌の位置形などは鏡を使って確認する

英語を発音をする際には唇の形や舌の位置に気をつけるだけで発する音が全然違ってきます。

なんとなく理屈で分かると思うのですが、ほんのちょっとした違いで音が大きく変わってしまいます。

特に舌を上の奥歯につけて発音する音などは日本語にはあまりないので、反復練習で体に染み込ませるしかありません。

ネイティブの口の形を研究していると上の前歯を完全に見せて発音する音が多かったり、バイブレーションサウンドのように前歯と舌を器用に使って出す音など、日本語に無い音がたくさんありますので、音を聞いて真似るだけではなかなかネイティブに近い音は出せません。

そこで、動画や画像を見ながら覚える音ごとに自分の口の形と照らし合わせネイティブの真似をします。

その際、感覚で行わずに必ず鏡を使って自分の口の形がネイティブの口の形と同じになるようにしてください。

舌の位置や形は動画や画像ではなかなか分かりにくいですし、自分の舌も確認できませんので多少感覚も入りますが、外から見える口の形ぐらいはしっかりと真似してください。

口の形は本などに書かれているイラストなどでもOKですが、できれば動画を参考にしたいところです。

Youtubeなどで探せば無料の動画も出てきますが、探す手間を考えれば発音矯正の教材を購入してしまった方が安上がりだと思います。

その際は必ず動画で分かるものにしましょう。

最近では、縦に切った断面図で口の中の各パーツを見せ、その動きをCGで再現している教材も出ていますので検討してみるとイイでしょう。

舌の位置や形だけでなくどのように動くかが分かるのは大きなアドバンテージになります。

また、動画は正面だけでなく横から映した映像もあると便利です。

答え合わせは必ず録音をして確認する

最後に、何をもって発音が綺麗になったとするのかですが、もうこれは自分で答え合わせをするしかありません。

ネイティブが身近にいる方や、ネイティブの英会話レッスンを受けている人であればネイティブに伝わるかどうかで判断すればいいのですが、独学で発音矯正をする場合は自分で判断するしかありません。

その際には必ず録音をして確認してください。

いまどきはiPhoneなどのスマホでも録音ができますし、ICレコーダーを購入しても数千円ですので、めんどくさがらずに必ず録音してネイティブの発音と聴き比べながら、少しでもネイティブに近づくまで繰り返しレッスンしてください。

録音する理由は、自分の声は直接脳に響くので、周りの人が聞く自分の声と自分が聞いている音が違って聞こえるからです。

録音して自分の発音を聞いてみると、下手すぎてかなりショックを受けると思います。

えっこれ本当に自分の発音?と思うぐらいひどいですよ。

それと最後にお伝えしたいことがあるのですが、私達日本人が訛りの無い英語になるまで発音を矯正すると言うのは現実的ではありません。

乱暴な言い方をするとほとんどの人は日本語訛りが消えないでしょう。

外国人タレントや力士で流暢な日本語を話す方がたくさんいますが、あくまでも日本語が上手と思えるレベルなだけで彼らが日本語のネイティブでないことは一瞬で分かるはずです。

ずっと日本に住んでいて毎日日本語を話している彼らですら訛りが消えないのですから、発音矯正はネイティブが理解できるレベルに到達できれば成功と考えておくことをオススメします。

でもパックンは外国人顔でなければかなり良い線いってますよね。

まとめ

  • 英語は大きく息を吸い込んで一気に息を吐き出しながら話す
  • 1文は一息で話すレベル
  • 空気の出し方の調節を覚えて自在に話せるように
  • 日本語のような平坦な話し方ではなく、抑揚、強調、拍数を意識して英語っぽく発音する
  • 基本単語の語尾は伸ばして発音する
  • 単語と単語の音をつなげて英語っぽく発音する
  • 呼吸や音だけでなく、口の形や舌の位置、形までネイティブの真似をする
  • その際鏡をみながら自分の口の形をネイティブに近づける
  • 発音矯正ができたかどうかは必ず録音をしてネイティブが聞き取れるレベルの発音になるまで繰り返す
  • 発音はネイティブを目指さず、ネイティブが聞き取れることを最終目標とする