人に頼み事をするときのフレーズ、あなたは正しく使い分けることができていますか?
今回はここをクリアにしていきます。
誰かに頼み事をするときのフレーズといえば、“Could you~?” と “Would you~?”のどちらかを使う人多いと思いますが、実はこの2つのフレーズはニュアンスが違います。
Can you~?やWill you?の丁寧な言い方とだけ覚えてしまった人はぜひ読んでみて下さい。
目次
物理的にできるかを尋ねる“could”、してくれる意思があるかを尋ねる“would”
“Could you~?”の“could”は「できるかどうか分からないけれど」というニュアンスが入るので相手が物理的にできるかどうかを尋ねているのに対し、“Would you~?の“would”は「するつもりであるという意思」のニュアンスが入るので、相手はそれができると分かった上でそれをしてくれるかどうかの意思を尋ねるという決定的な違いがあります。
どちらか迷ったら“Would you~?を使っておけばいいなんてたまに聞きますが、できればしっかりとニュアンスの違いをつかんで場面ごとに使い分けたいですね。
“Could you~?” は物理的にできるかどうか? “Would you~?”はできることは分かった上でやってくれる意思があるかどうかを尋ねる。
“Could”はcanの過去形、“Would”はwillの過去形だけど過去のことを言ってない
“Could”と“would”は品詞で言うと助動詞というジャンルにン分類され、“Couldはcanの過去形”、“Wouldはwillの過去形”になります。
でもどちらも過去形になっても過去のことを言い表していませんよね?
実は助動詞は過去形にしても過去のことを言い表すとは限りません。
助動詞を過去形にすると、元のニュアンスが弱まりマイルドなニュアンスになるので、英文法で言うところの仮定法に使われることが多いのも特徴の1つで、ネイティブは“could,would”などの、助動詞の過去形を見つけるとまず仮定法を思い浮かべます。
※仮定法は現実的ではないこと、先が分からないことを仮定し表現するあのメンドクサイやつ。
つまり、この場合は過去形になるのではなく仮定を意味するので直接的な表現であるcanとwillのニュアンスが弱まり間接的な表現になる分だけ丁寧になるというわけです。
can | (可能性に対して)~できる、能力がある |
---|---|
could | (可能性に対して)もしかして~できるかも |
will | ~するつもりであるという強い未来への意志 |
---|---|
would | たぶん~だろうという意思 |
“could”は「できた」って言える?
ちなみに“could”は過去に習慣的に「できた」と言う場合には過去のことを言い表せますが、過去に一回だけできたことは表現できません。
「子供のころはピアノをひくことができましたが、今はできません。」
→過去の習慣なので使える
→過去に一回だけなので“could”は使えない
この場合は“could” を使わずに“was able to~”を使います。
※couldn’t(could not)のような否定形は過去のことを言うのに普通に使います。
タクシーを呼んでもらえるか分からないけど
「タクシー呼べます?」
↓
Could you call a taxi?
「タクシーを呼ぶことはできますか?」
タクシーを呼んでもらえることを分かった上で
「タクシーを呼んでもらえる?」
注※文法的には合ってますがネイティブは“Will you~”は違和感があると言っていました。通じますが。
↓
Would you call a taxi?
「もしよろしければタクシーを呼んでいただけませんか?」
“could”は「can」の“would”は「will」のニュアンスを引き継いでいる
過去形になるとニュアンスは弱まっているながらも“could”は“can”の“would”は“will”のニュアンスを引き継いでいるので、これを頭に入れておくと“Could you~?” と “Would you~?”の違いがさらに分かりやすくなると思います。
【could】(可能性に対して)~ということもあり得るかも、もしかして~できるかも
→ これらのニュアンスから、“Could you~?” はできるかどうかの可能性を確認するフレーズだと分かります。
【would】たぶん~だろう、~するつもりだという意思
→ これらのニュアンスから“Would you~?”はしてもらえるかどうかの意思を確認するフレーズだと分かります。