英語を勉強していると、時と場合によって飲み物に冠詞“a”“an”が付いたりつかなかったりと様々なパターン存在していることに気が付くと思います。
冠詞は日本語にはない品詞なので感覚的によくわからないし、難しくて放置プレイ・・・というかたも多いかと思いますが、ネイティブにこのあたりのニュアンスや感覚を聞くことができたので、あやふやな感覚の方はこの記事を読んでここで理解してしまいましょう。
まずはおさらい
液体は数えられない不可算名詞なので冠詞“a”“an”はつかないけど、瓶や缶、グラスやカップに入った飲み物など具体性のあるものは数えられるので冠詞が付くというのが一般的かと思います。
例えば、一本や一杯など具体性がある場合
「冷蔵庫にワイン1本あるよ」
I’ll have a cup of coffee, please.
「一杯のコーヒーをください。」
液体、成分のように具体性がない場合
「このワインはおいしい」
This coffee is bitter.
「このコーヒーは苦い。」
たぶんこんな感じで覚えている方が多いですよね。
ここまでは学校で習った英語で十分理解できると思います。
ではネイティブは実際にどんな感覚で使っているかを見ていきましょう。
冠詞が付くかつかないかは話し手の感覚次第で変わる
ちょっと下記の例文を見比べてみてください。
「冷蔵庫にビールあるよ。」
We also have a bottle of wine.
「ワインもあるよ。」
これ実はある英語教材に出てくる会話の一部なのですが、なんか違和感ないですか?
冷蔵庫のビールに“a”がついていません。
1本じゃなくて複数本という意味なら“two”のように数を付けるとか、数が分からないなら“some”をつけたいところなのですが、実はこのあたりは話し手が頭の中でどうイメージしたかによって変わってきます。
この場合は、缶ビールを6本のパックなどで購入して、何本残っているか分からないけど複数本入っているというニュアンスが含まれているのですが、“some”なんてつかなくても、“beer”だけで複数本のビールをイメージしています。
ワインは“a bottle of wine”と表現していますので、冷蔵庫の中に1本だけ入っているのをイメージして話しているのが分かると思います。
もちろんビールも1本だけ入っていることが分かっているのであればワインと同じように表現したと思います。
There’s a a bottle of beer.
There’s a a can of beer.
このへんは話し手の感覚だけでなく文化的なこともあるみたいですが、“a”“an”がついているかどうかでこういうニュアンスを推測するのも面白いと思います。
日本語も「冷蔵庫にビールあるよ」と言われたら、「何本かあるよ」なんて言われなくても量はわからないけど飲んでもいいビールが入ってるんだなと分かりますよね。
a beer、a coffee、a wine のように飲み物にただ“a”“an”がついている
ネイティブがカフェで注文する際の英語は、コーヒーやお茶に普通に“a”“an”がついた状態の英語を使っていることが多いと思います。
これも話し手の感覚で「コーヒーや紅茶なんてカップで飲むんだから“a cup of”に決まってんだろ」というニュアンスが含まれています。
当たり前すぎて“cup of”が省略されているパターンです。
a can of beer、a cup of coffee、a bottle of wine のように、一本の、一杯のと頭の中ではイメージしているわけですね。
英語教材でカフェのシーンとかを見てみると普通に“a tea” “a coffee” のように書かれていますよ。
「コーヒーをください。」
I’ll have an iced coffee.
「アイスコーヒーをください。」
Can I get a cafe latte?
「カフェラテをいただけますか?」
まとめ
飲み物に冠詞“a”“an”が付くかどうかは話し手のイメージ次第なので、飲み物に関しては量とか単位とか数えられない、数えられるとかそういう感覚は持ってなくても大丈夫です。
“a”“an”がついたら1本、1杯なんだなぐらいに考えておけばOKでしょう。
そんなに重要じゃないかなと思います。
ですが、自分がどんなイメージを持って話すかを意識したり、相手がどんなイメージで話しているのかが分かるようになると英語の勉強が楽しくなると思いますし、こういうことを考えながら英語を覚えると忘れにくいのでおススメです。