どちらも否定の意味を表す“no”と“not”、どんな時にnoを使ってどんな時にnotを使うのか迷ったことはありませんか?

今回はその違いと使い分けを一緒に学習しましょう。

すぐ後ろに名詞が来たら“no”、それ以外は“not”

“no”と“not”の一番の違いは、品詞の違いです。

形容詞である“no”は名詞を修飾し、副詞である“not”は動詞・形容詞・副詞を修飾します。

品詞なんていちいち気にしていられない、と心の中で思ったあなたは、こう覚えてください。

すぐ後ろに名詞が来たら“no”、それ以外は“not”

早速練習問題にチャレンジしてみましょう。

空欄の後ろに名詞があるかないか、注目してみてください。

(1) I have ( )time to talk to you.
「私はあなたと話す時間はありません。」

(2)He does ( )like ramen noodle.
「彼はラーメンが好きではありません。」

少し簡単すぎたでしょうか。

(1)は空欄のすぐ後ろに名詞“time”があるので、答えは“no”です。

(2)は空欄の後ろに“like”という動詞があるので“not”が正解ですね。

“I have no”と “I do not have”の違い

“no”そして“not”が使われる文章で、どちらも同じ意味を表すことがあります。

例文を見てみましょう。

(A1) I have no money.
(A2) I do not have any money.
「私はお金が全くありません。」
(B1) He has no patience when it comes to eating.
(B2) He does not have any patience when it comes to eating.
「彼は食べることとなると全く我慢が利きません。」

それぞれ(A)も(B)も日本語訳をすると二つの文は同じ意味になってしまいます。

実際の日常会話でも、“I have no”と “I do not have”は同じ意味でよく使われるフレーズですが、少しだけニュアンスの違いがあります。

“I have no”の後には手で触れられない名詞が置かれることがあります。

手で触れられない名詞とは、patience「我慢」luck「運」desire「欲望」idea「アイデア」などです。

もちろん、“I do not have”の文でもこれらの名詞は使われますが、“I have no”の後に手で触れられない名詞が置かれると、少し強調したように聞こえます。

つまり、もしあなたがパートナーと喧嘩をして「あなたが何を話しているのか全くわからないわ!」と怒鳴り散らしたい時は、“I have no idea what you are talking about!”と言ってみましょう。

“I do not have any idea what you are talking about.”と言うよりもずっと強い威圧感がうまれます。

似ているようで全く違う“no”と“not”ですが、覚えておくべきことはたった2つ!

①後ろに名詞がくる時は“no”を使う。
②喧嘩でカッとなった時も“no”を使う。

是非この2つに気を付けて“no”と“not”を使い分けてみてください。