「sound」「tone」「noise」この3つの単語はどれも何かの「音」について伝える時に使う単語ですが、使うシチュエーションによって使う単語が異なります。

どれも日本語の中に混じっても意味が伝わるほど日本人には非常になじみのある単語なので、既にお持ちのイメージと大きくは変わらないと思いますが、今回はこの3つの単語を例文を使いながら比較してニュアンスの違いを確認してみましょう。

sound:聞こえてくる一般的な音全般
tone:音質、音色、音調(色調)
noise:雑音、騒音、異音など不快に感じる音

sound「聞こえてくる一般的な音全般」

“sound”は基本的に日々生活している中で耳に聞こえてくる音全般を指しています。

日本語でも「~サウンド」と何かの音を表す時に使うのでイメージしやすいかと思いますが、音の大小や音の高低に関係なく音として聞こえてくるものは“sound”として表現できます。

例えば、朝に目覚まし時計のアラーム音が聞こえてくる場合や家にいると近所の子供がピアノを弾く音が聞こえてくる場合にはアラームの音やピアノの音を“sound”として表すことができます。

I hear the sound of my alarm clock every morning.
「私は毎朝目覚まし時計の音を聞いています。」
I heard the sound of the piano next door yesterday.
「昨日隣の家からのピアノの音を聞きました。」

また上であげた例のように具体的な物の音だけでなく、静かな音や不思議な音など音の様子を表す形容詞を前につけて表すこともできます。

I heard the strange sound from next door.
「不思議な音が隣の部屋から聞こえました。」
You have to walk with a very quiet sound in the library.
「あなたは図書館でとても小さな音で歩かなければいけません。」

tone「音質」「音色」「音調(色調)」

“tone”は“sound”のように音そのものを表すのではなく、音の高低や質、雰囲気など、どのような音なのかを表現する時に使います。

また声の調子や口調などを表す時にも“tone”を使います。

例えば会社に行くと上司がとても怒った口調で話しかけてきた時やバイオリンの美しい音色について話す時には“tone”を使って文を作ります。

I like the beautiful tone of a violin.
「私はバイオリンの美しい音色が好きです。」
My boss talked to me in an angry tone when I went to my office this morning.
「今朝私が会社に行った時に上司が怒った口調で話しかけてきました。」

色にも使える「色調」

日本語でもトーンとして会話の中で使うこともあるのでイメージしやすいかと思いますが、“tone”は音だけではなく色の濃淡や明暗などの色合いを表す時にも“tone”を使います。

日本語で色合いを表すトーンを使った身近な状況としては、美容院にいった際に髪の色が明るすぎるのでトーンダウンして欲しいと美容師さんにお願いすると髪の色を暗くしてくれるシチュエーションが挙げられます。

My hair color is too bright. Could you tone it down a little?
「私の髪の色は明るすぎます。少しだけトーンダウンしていただけませんか?」

noise「雑音」「騒音」「異音」など不快に感じる音

“noise”も音の一種にはなりますが聞く人が気分を害したり不快な気分になるような音のことを言います。

そのため聞く人によって“noise”となる音は違ってくるので、「騒音」「雑音」「異音」「大声」など不快だと感じる音は“noise”を使います。

ですので、一般的には大きな音や聞き慣れない音がすると“noise”を使って表現することが多いかと思います。

例えば家の外で行われている工事の音で朝目が覚めた時や耳元でずっと虫が飛んでいる音がする時は“noise”を使って文を作ることができます。

I woke up with the noise of construction early in the morning.
「私は今朝早くに工事の騒音で目が覚めました。」
Buzzing noise of a mosquito around my ear bothers me.
「私の耳元で蚊がブンブン飛び回る音は私を悩まします。」

このように「sound」「tone」「noise」の3つの音に関わる単語をみてきましたが、自分が聞こえてきた音をどう感じるかによって使う単語が変わってきます。

3つのニュアンスの違いを理解して聞こえてきた音が自分にとっては「sound」「tone」「noise」のどれで表現するのが適切なのかを見極めてみてください。