英語で「貸す」「借りる」を表す「Borrow」「Lend」「Rent」「Lease」「Loan」についてご紹介します。

これらの単語は普段の生活の中でとてもよく使う単語だと思うのですが、どれも明確な違いがあって区別をつけやすく非常に覚えやすいので、今まで区別がついていなくてごちゃ混ぜに使ってましたみたいな方は、この記事で違いを明確にしていってください。

borrow:無料で借りる
lend:無料で貸す
loan:貸す(lendのフォーマル)
rent:有料で貸す・借りる
lease:賃貸する・賃借する(契約書・長期間)

borrow 無料で借りる

“borrow”は「自分が誰かから何かを借りる」というときに使うのですが、ポイントは無料で借りるかどうかです。

ですので、借りる際にお金などが発生する時は“borrow”を使うことができません。

お金を出して何かを借りる場合には違う単語を使います。

この単語についてはまた後ほどご紹介していきます。

友人に消しゴムを借りる時や姉に洋服を借りる時に“borrow”を使います。

お金を借りる時も基本的に無償でお金を借りることが多いと思うので“borrow”を使います。

I borrowed an eraser from my friend.
「私は友達から消しゴムを借りました。」
I will borrow this dress from my sister.
「私はこのドレスを姉から借りる予定です。」
Can I borrow some money?
「お金をいくらか借りることはできますか?」
Can I borrow your pen?
「ペンを貸していただけませんか?」

“borrow”を使って文章を作る時は“borrow 物 from 人”または“borrow 物 from 場所”の並びになるので覚えておきましょう。

lend 無料で貸す

“lend”は「誰かに物を貸す」というときに使うのですが、“borrow”と一緒で“lend”も無料で何かを貸すということがポイントになります。

何か貸すことを引き換えにお金などを受け取ると“lend”にはならないので注意してください。

“borrow”で使った例文と同じ内容にすると、自分が友人に消しゴムを貸す時や自分が姉に洋服を貸す時に“lend”を使うことができます。

お金を貸す場合も、基本的に無償で貸すことになると思うので“lend”を使います。

I lend an eraser to my friend.
「私は消しゴムを友人に貸しました。」
I will lend my dress to my sister.
「私は私のドレスを姉に貸すつもりです。」
I lend you some money.
「私はあなたにいくらかのお金を貸しました。」

“lend”は“lend 物 to 人”か“lend 人 物”の順番で文章を組み立てることができます。

loan 貸す(lendのフォーマル)

“loan”は日本では住宅ローンやカードローンという言葉で使われるので、「貸し付ける」「融資する」といった金融系の貸し借りイメージが強いのですが、動詞として使う“loan”よりも名詞として使う“a loan”のほうが良く使われるからです。

家、車を購入するときにお金を借りる場合ローンを組むといいますが、この場合の“ローン”は名詞なので“a loan”になります。

I took out a loan to build a house.
「住宅ローンを組んだ」

“loan”を動詞として使う場合は“lend”とほぼ同じ意味で使うことができ、“lend”よりもかしこまった表現になるので、フォーマルな場面で使われることが多くなります。

rent 有料で貸す・借りる

先ほどから“borrow”や“lend”は無償での貸し借りと説明してきましたが、お金を支払って何かを借りたり貸したりする場合には“rent”を使います。

“rent”は「借りる」という意味も「貸す」という意味も持ち合わせており、どちらの意味で使用するときもお金の支払いをしていることが必要です。

日本語でもレンタカーやDVDのレンタルショップなどがあるので比較的聞き馴染みのある単語ではないでしょうか。

レンタカーもレンタルショップもお金を支払って車やDVDの貸し借りを行っているため、“rent”を使用しています。

I will rent a car in Hokkaido.
「私は北海道で車を借りる予定です。」
I rented some DVDs from DVD shop.
「私はDVDショップでDVDをいくつか借りました。」
I rented him my car during summer vacation.
「私は夏休みの間、車を彼に貸しました。」

Lease 賃貸する・賃借する(契約して長期間)

“Lease”は正式な契約を結んで借りたり貸したりするときに使います。

契約書を作って貸し借りするので、必然的に土地や建物など高額なものをある一定期間の貸し借りが主です。

ですのでアパートを賃借する場合は“lent”ではなく“Lease”になります。

自動車の場合は貸し借りの形態によりますが、個人がレンタカーで短期間借りる場合は“lent”、法人などが長期間借りる場合は“Lease”になります。

事務機器や家電なども会社が契約して借りる場合は“Lease”と言いますよね。

このへんは日本語として使われているリースと同じ感覚で問題ないかと思います。

I have leased this apartment for eight years.
「このアパートを8年間借りています。」
How long is the lease?
「契約期間はどのくらいですか?」

まとめ

今回は「Borrow」「Lend」「Rent」「Lease」「Loan」を比較して意味やニュアンスをご紹介しました。

大きなニュアンスの違いとしては“borrow”と“lend”は無償で貸し借り、“rent”はお金の支払いをして貸し借りを行い、“lease”に関しては契約書を交わす貸し借りをイメージすれば日常会話で迷うことはないかと思います。

“loan”に関しては日本人は借金のイメージが強くなってしまうので、ちょっとイメージしにくいですが、“lend”のかしこまったいいかたと覚えておけばOKです。

貸し借りをする時に無償なのかお金が発生するのかはとても大事になると思いますので、その時の状況に応じて使い分けをしてみて下さい。